麻布台ヒルズ エリア内擬石ベンチ
令和5年3月納品
麻布台ヒルズは、東京都港区麻布台から六本木にかけて開発され、2023年11月に開業した複合施設で、敷地面積は63,900㎡の広さがあります。オフィスや住宅、商業施設だけでなく、医療施設やインターナショナルスクールも併設された、まさに一つの街となっています。このエリア内に弊社の擬石ベンチが採用されました。
今回のベンチもオーダーメイドです。このベンチは、麻布台ヒルズの低層棟の設計とランドスケープデザインをしたデザイナーがデザインを手掛けました。このベンチを製品化するにあたり、当初は違う素材(鋳物や陶器)での製品化も候補に上がっていたようですが、最終的に擬石が採用されました。
製造においては、色・形状ともに細部にわたり要望を実現しました。色は、使う骨材(砕石や砂利)の割合や顔料の分量を微調整を繰り返しながら何度も試作を重ね、お客様の希望する色合い・風合いを実現することができました。形は、練り混ぜたコンクリートを型枠に流し込むことで大まかな形を成形します。その後、上部の茶巾絞りのような細かな曲線の形状は、職人の手作業によってひとつひとつ形作っています。また全体的に研磨作業を行うことにより、ベンチの表面をつるつるの光沢ある滑らかな質感になるのと同時に、練り混ぜられた砕石が表面に現れることにより、のっぺりとしたただのコンクリートの見た目から、自然石のような風合いになります。
当初このデザインを見たときは、「この形はベンチとして認識されるのだろうか」という不安もありましたが、実際に麻布台ヒルズエリア内に設置されたこのベンチたちは、多くの方のおしりをしっかり支えておりました。麻布台ヒルズにお越しの際は、ぜひこのベンチで休憩して下さい。
よく見ると大・中・小、3種類のサイズがありますので、そちらもぜひ気にしてみてください。